アフィリエイトにおける確定申告が不要なケースについて紹介!注意すべきこととは?
アフィリエイトで収入が発生したら確定申告が必要ですが、確定申告をしたことがない方にとっては、自分は確定申告をしなくてはいけないのか悩んでしまうでしょう。結論からお伝えすると、年間所得の金額によっては確定申告が不要です。
ここでは、アフィリエイトで確定申告が不要なケースについてまとめました。確定申告しない場合の注意点についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
アフィリエイトで確定申告が不要なケース
アフィリエイトに限らず、副業で収入を得た際は翌年の2〜3月に確定申告を行う必要があります。
しかし、次の要件に当てはまる場合は、原則確定申告が不要です。
・年収が2,000万円以下でアフィリエイトの年間所得20万円以下の会社員
・アフィリエイトのみで収入を得ており、年間所得48万円以下の方
また、日雇い労働など、不定期で給与を得ている方の場合は、その給与にアフィリエイトの所得を加えて年間所得48万円以下の場合は確定申告が必要ありません。
それでは、それぞれのケースについて詳しくご説明します。
副業所得が年間20万円以下の場合
副業所得が年間20万円以下の場合は、原則確定申告をする必要はありません。
「収入」と「所得」を混合してしまう方もいるかもしれませんが、所得は「収入−必要経費」で計算します。そのため、副業収入が年間26万円の方で経費が7万円の方は、「26-7=19(万円)」になり、原則確定申告は不要です。
ただし、このルールが適用されるのは本業の会社で年末調整を受けている会社員だけとなっており、フリーランスや個人事業主の場合は該当しません。
事業所得が年間48万円以下の場合
フリーランスや個人事業主としてアフィリエイトを行っており、事業所得が年間48万円以下である場合も、確定申告は不要です。
2019年までは、基礎控除額は38万円でしたが、2020年から48万円へと引き上げられました。それにより、事業所得が48万円以下で所得控除をすると、課税対象額が0円になるため、原則確定申告は不要となっています。
また、日雇い労働など不定期で給与を得ている方で、その給与にアフィリエイトでの所得を加えて年間所得48万円以下の場合も確定申告は必要ありません。
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確定申告しない場合の注意点
アフィリエイトで収入を得た場合、確定申告だけではなく、住民税の申告についても注意が必要です。
確定申告で所得税を納付しなかったとしても、市区町村への個人住民税の申告は必要となるため、住民税申告を忘れずに行いましょう。
会社員の場合、給料から天引きされ、会社が代理で住民税を納付しますが、フリーランスや個人事業主の方は居住地の市区町村に納付する必要があります。
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確定申告をするとおトクになるケース
確定申告が不要であっても、確定申告を行うことでおトクになるケースもあります。どのような場合が該当するのか、具体的な例を見ていきましょう。
ふるさと納税でワンストップ特例制度を利用していない方
ふるさと納税でワンストップ特例制度を利用している場合は、確定申告をしなくても所得税の還付および翌年の住民税からその金額が控除されます。
しかし、ワンストップ特例制度を活用していない方は、ふるさと納税を行ったとしても確定申告しないことには寄付金控除を受けられないため、確定申告を行うことをおすすめします。
その際には、寄付した自治体から送られてくる「寄付金受領証明書」が必要となるため、手元に届いたら大切に保管しましょう。
医療費控除を受けられる方
医療費を年間10万円以上支払った方は、医療控除の対象となります。医療機関や薬局で受け取った領収書を「医療費控除の明細書」とあわせて税務署に提出しましょう。
「病院の領収書を保管していなかった」という方は、健康保険組合から送られてくる「医療費のお知らせ」などの書類でも構いません。「医療を受けた方の名前」「支払い先」「金額」の3つがわかる書類を用意しましょう。
住宅ローンを組んだ方
その年に住宅ローンを組んだ方は、「住宅借入金等特別控除」を利用できる可能性があります。
借入している金融機関等から送られてくる「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」と、税務署から送付される「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書兼給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」を持参のうえ、税務署にて確定申告を行いましょう。
住宅ローン控除の適用期間は10年間であるため、利用できる場合は次の年も同様に控除対象となります。
年末調整で申告漏れがある方
一般的に会社員は会社に書類を提出し、年末調整を行いますが、万が一申告漏れがあった場合は、確定申告を行いましょう。
生命保険控除や扶養控除の申告を行うことで、控除額が増え、源泉所得税還付金が増える可能性があります。
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確定申告が必要な場合の計上のしかた
年間所得を計算して、確定申告が必要だった場合の計上のしかたについてご紹介します。
副業でアフィリエイトをしている場合は「雑所得」
副業でアフィリエイトをしている場合、確定申告時には、アフィリエイトで得た収入は「雑所得」で計上します。本業で得た給与所得とアフィリエイトで得た雑所得を合算して、確定申告を行いましょう。
白色申告となるため、収支を把握する際には、簡単な帳簿のみの作成で構いません。
収入源がアフィリエイトのみの場合は「事業所得」
アフィリエイトが主な収入源となる場合は、「事業所得」に該当します。
青色申告であれば、最高65万円の控除が受けられるというメリットがあるため、開業から2か月以内に「青色申告承認申請書」を税務署に提出しましょう。そうすることで、青色申告が受けられます。
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確定申告のための段取り
確定申告を行うための段取りについて簡単に説明します。
領収書を整理する
先に説明したとおり、確定申告は年間所得に応じて必要性が異なります。所得を正確に把握するためにも、領収書を整理しましょう。
領収書には、次の項目が記載されていることが条件となっています。
・支払った日付
・支払った方の名前や会社名(宛名)
・支払い金額
・ただし書き(具体的な支出内容)
・支払いを受けた方の名前や会社名と所在地
領収書がない場合は、レシートやクレジットカードの利用明細、通帳の記録などでも証拠書類として認められます。
帳簿を整理する
収支を管理する際、ずさんな状態で把握していると、正確な所得額を算出できません。事業の損益をきちんと把握するためにも、必ず帳簿をつけるようにしましょう。
確定申告が必要になった場合、青色申告時には帳簿は必要となることはもちろんのこと、白色申告でも帳簿保管は必須となります。
中には「簿記の経験もないし、帳簿といわれても全くわからない」という方もいるでしょう。
「現金出納帳」「預金出納帳」「売掛帳」「買掛帳」「経費帳」などの補助帳簿も必要となりますが、会計ソフトを活用するとこれらの書類を簡単に作成できます。クラウド上に保管でき、スマートフォンやパソコンから入力できるため、帳簿作成ときの強い味方となってくれるでしょう。
必要書類を揃える
確定申告時には、白色申告、青色申告それぞれにおいて提出する書類は決まっています。
・白色申告の場合は次の書類を用意しましょう。
・確定申告書B
・収支内訳書
・確定申告書に添付する各種控除関係の書類(控除を受ける場合)
・源泉徴収票(給与所得などがあった場合)
「確定申告書B」「収支内訳書」に関しては、国税庁が運営する国税電子申請・納税システム「イータックス」で作成可能です。また、イータックスで作成する際には、医療費控除や源泉徴収票などの提出は省略できるというメリットがあります。
青色申告の場合は、次の書類が必要です。
・確定申告書B
・青色申告決算書
・保険料控除証明書等控除関係書類
「青色申告決算書」に関しては、会計ソフトを活用することでスムーズに作成できます。
また、税務署に直接各種書類を提出した場合は特別控除額は55万円ですが、イータックスで青色申告をした場合は65万円の控除が受けられます。
白色申告、青色申告いずれにしても、イータックにて確定申告したあとは、一定期間は書類等の保存が必要であるため、各書類は印刷して大切に保管しておきましょう。
なお、アフィリエイトで得た収入を証明する書類としては、次の3つの書類が有効です。
・アフィリエイト会社からのメールでの振込通知
・アフィリエイト報酬が振り込まれた通帳
・アフィリエイト会社の管理画面で閲覧できる確定報酬を印刷したもの
アフィリエイトは手数料を差し引かれるため、通帳に記入された実際の振込金額とは異なる場合があります。収入を計算する際には、その点にも留意し、メールでの振込通知や管理画面で閲覧できる確定報酬を印刷したものも保管しておくことが大切です。
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まとめ
アフィリエイトで収入を得た場合、年間所得額に応じて確定申告が必要なのか判断する必要があります。
次の3つの要件に当てはまる方は、原則確定申告は不要です。
1.副業でアフィリエイトを行っている方で年収2,000万円以下かつ年間所得20万円以下の場合
2.アフィリエイトのみで収入を得ていて年間所得が48万円以下の場合
3.不定期で収入を得る方で年間所得が48万円以下の場合
ただし、住民税申告についてはいずれにしても行う必要があるため注意しましょう。
また、年間所得を計上するためには、アフィリエイト会社からのメールでの振込通知などの収入証明となる書類、領収書などが必要となります。アフィリエイトを行っている方は、これらの書類を大切に保管し、正しい方法で年間所得額を算出することが大切です。
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